スタルナ石英セルについて

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Starna Scientific 社について


Starna Scientific社は英国に拠点を置く分光光度計用セルおよびその関連製品の専門メーカーで、多様な材質、サイズ、形状を取り揃えています。 ISO9000を取得した製造設備により、全ての製品を一貫体制で製造しています。

■特徴
同社の分光光度計セルは一部を除き、接着剤を一切使用せず熱のみでセルを均一に溶着する熱溶着法で製造しています。また綿密な焼き戻し(アニール)工程により溶着後のひずみを取り除くとともに、物理的強度・耐薬品性を最大限に強化しています。 セルの使用最大圧力は最大3 × 105 Pa(3 気圧)までです。

■標準的な仕様セル

  • 標準的なセルの光学窓は厚み1.25mmで、1cm辺りの平面度は4ニュートンフリンジ以下、平面度は通常、光学窓の領域上で平面~1μm(0.001mm)以下です。
  • 同社のセルは耐薬品性に優れますが、フッ化水素酸(HF)などのフッ化酸は濃度に関係なく石英を侵すため使用しないでください。また強アルカリ性溶液(pH9.0以上)はセルを劣化させ耐用年数を短くします。
  • 光路長0.5mm未満のフローセルは光路長誤差を±0.2μm(0.0002mm)以内にするため、最終溶着の前後に光干渉法で測定しています。


■セルマッチング
  • 透過率検査を合格したセルにはマッチコードを付けており、同一マッチコード品の透過率誤差・測定波長は下表で確認できます。但し同一マッチコードであっても、使用済みセルは光学窓の汚れや摩耗により透過率が変化しているため、新品セルとは透過率にずれが生じます。従って下表は新品セル同士の比較においてのみ有効です。マッチング済みのセルをご希望の場合は、ご注文時に必ずリクエストしてください。


■セルの材質と光学窓の透過率特性
  • 下図は同社のセルで使用している材質毎のおおよその透過率を表し、下表は材質毎の透過率80%を保証する波長領域です。このスペクトルは表面での反射損失を含んでおらず、また光学窓は1.25mm厚のため通常の分析目的に対しては窓自身による吸光は無視できます。
  • 蛍光光度計にはバックグラウンドの無いスペクトロシル®石英をお勧めします。他材質、特にガラスや低グレードの石英では余計な蛍光が生じる場合があります。
  • 同社の蛍光セルは入念な研磨・独自の製法によりレーザー用途にも使える精密さを備えています。


■光学窓の位置:Z高さ
    • Z高さとは、セルの底からサンプルを入れる試料室の光学窓(測定光が通るエリア)の中心までの高さを表します。
    • 光学窓は円形と角型があり、効率的に測定を行うには光学窓のサイズが測定光と同じかそれより少し大きめであることが推奨されます。
    • 分光装置のZ高さは一般的に8.5mmまたは15mmですが、稀に5mmや20mmなどもあります。サブマイクロセルやマイクロフローセルなど光学窓が小さいセルを使用する場合、Z高さの選定は重要です。

※インフラシル®とスプラシル 300®は独国Heraeus Quarzglas GmbH、スペクトロシル®は英国Heraeus Quartz、パイレックス®は米国Corning Glass Worksの登録商標です。
※仕様は予告なく変更になる場合があります。

▶ スタルナ石英セルの製品情報はこちら

 
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