校正不要のpHメーター ハミングプローブ

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・pHメーターの校正はいつする?

pHメーターの寿命と精度はガラス電極に依存します。誤った使い方をすると正確な測定ができなくなる恐れがあります。使用するにつれてpHガラス電極の応答膜が詰まったり傷ついたりし、ポテンシャルシフトを引き起こす原因となるため使う度に校正する必要があります。また以下の場合は追加で校正しなければなりません。

1.新しいpH電極に替える時

2.強酸(pH<2)または強アルカリ(12<pH)溶液を測定した後

3.フッ素化合物または有機化合物を含む溶液を測定した後

4.サンプルと室温または標準液との間に大きな温度差がある時

・pHメーター校正の原理と手順

溶液の性質を決定する水素イオン濃度の測定をすることによりpH値を決定します。ガラス電極によるpH測定では電位差を測定するので、ガラス電極と比較電極から構成されます。ガラス電極はpH値によく対応した電位を発生し、参照電極は電位が極めて安定しています。この2つの電極を組み合わせて溶液に漬けることで、電極の電位差は温度が一定の場合pH値に対して線形になります。pH電極それぞれに個体差があり、長期的に測定しているとpH電極の汚れ具合や消耗具合等によって線形性にずれが生じる可能性があるため、ガラス電極は一定期間使用した後、標準液にて校正する必要があります。

 

pHメーターの校正とは?

まず初めに中性リン酸塩標準液(pH6.86、25℃)で行います。サンプルのpHが酸性(pH7未満)ならフタル酸塩標準液(pH4.01、at25℃)またはシュウ酸塩標準液(pH1.68、25℃)で行います。反対にサンプルのpHがアルカリ性(pH7超)ならホウ酸塩標準液(pH9.18、25℃)または炭酸塩標準液(pH10.02、25℃)で行います。

3点のポイントで校正すると精度が上がります。

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もしpHメーターの校正を行いたくないのであれば、校正フリーのpH測定システムを選ぶと良いかもしれません。

日々の正確なpH測定または標準液が無い場合のために、校正フリーのストリップ電極があります。原理はガラス電極と似ており、電位差を測定することにより、ネルンスト式を用いて水素イオンの濃度を求めます。またこの電極は、使い捨てのためサンプルのコンタミの心配がありません。ストリップ電極は厳しい管理下の元製造されており、工場内での校正の情報はパッケージにラベリングされています。ユーザーは初めてpHメーターを使う時にだけ情報を入力し、以降は校正の必要はありません。また数十umあれば測定できます。サンプルの量が限られている、特にバイオ系の実験において役立ちます。屋外での測定ではメーターとストリップ電極だけを持ち出せば良く、標準液や他の装置は必要ありません。

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・pH試験紙、ガラス電極、ストリップ電極の比較

1. pH試験紙

pH値に応じて変色する化学物質があります。例えばメチルレッドの変色はpH4.2(赤)~pH6.2(黄)、ブロモクレゾールグリーンではpH3.6(黄)~pH5.4(緑)、チモールブルーではpH6.7(黄)~pH7.5(青)です。これらの物質を適切な比率で含む溶液に白い紙を浸すことでpH試験紙は作られます。pH試験紙はガラス電極より使いやすく安価ではありますが、変色によりpHを読み取るため個人差があり、そこまで正確ではありません。またpH試験紙は連続測定ができず、値の記録もできません。

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2. ガラス電極

ガラス電極は正確にpHが測定できます。ガラス電極の特性のため使用前には毎回校正する必要がありません。校正には5-10分かかり複雑で注意して行わなければなりません。使用後はよく洗浄・乾燥した後、保存溶液で保管します。間違った使用方法によりガラス電極の応答膜を傷つけることがあります。さらにガラス電極の保管にはたくさんの注意点があります。応答膜は乾燥させてはいけないため、ガラス電極を保存液に入れる必要があります。そうでなければpH測定の精度に影響を与えます。以上のことから、ガラス電極は専門的な訓練を受けた人が丁寧に扱わなければいけません。さらにガラス電極は他のpH測定方法より比較的高価です。

 
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3. 使い捨て校正不要のストリップ電極

弊社が提供するpH測定システム ハミングプローブはpH値を測定・モニタリングする便利な方法です。バイアルからストリップ電極を取り出し、数回の手順でpH値が測定でき、電極の校正やメンテナンスは不要です。この測定システムとガラス電極の原理は同じで、電位差から水素イオン濃度をネルンスト式により決定します。この電極は使い捨てのためサンプルのコンタミの心配がありません。ストリップ電極は厳しい管理下の元製造されており、工場内での校正の情報はパッケージにラベリングされています。ユーザーは初めてpHメーターを使う時にだけ情報を入力し、以降は校正の必要はありません。また数十umあれば測定できます。サンプルの量が限られている、特にバイオ系の実験において役立ちます。屋外での測定ではメーターとストリップ電極だけを持ち出せば良く、標準液や他の装置は必要ありません。そしてストリップ電極はガラス電極よりかなり安価です。

 
  ガラス電極 ハミングプローブ 試験紙
 写真   table compare-01.jpg  table compare-02.jpg  table compare-03.jpg
 操作性 難しい 簡単 簡単
 精度 高い 高い 低い
 校正 必要 不要 不要
 サンプル 量 多い(5~10mL) 少ない(1~20mL) 多い(50~100mL)
 メンテナンス 難しい 不要 不要
 価格 高価 安価 安価
 コンタミ 起きる可能性有り 無し 無し


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