
ここではガラス電極とストリップ電極とのpH測定原理の違いを説明致します。
■ガラス電極を用いたpHメーターにおけるpH測定の原理

aA+bB⇔cC+dDにおいて
この反応の電位はネルンストの式により以下のように与えられます。
ガラス薄膜の構造は以下のように表されます。
Ref1 || [H+] | ガラス薄膜 | [H+] | Ref2
ガラス薄膜でのH+イオン交換により内側、外側での電位E1&E2が生じます。
H+Glass1- ⇔ H+1 + Glass1- H+1:薄膜外側の水素イオン濃度
H+Glass2- ⇔ H+2 + Glass2- H+2:薄膜内側の水素イオン濃度
液間電位(Eb)を測定することにより、EbとpHとの関係は以下のようになります。
E10、E20は形式電位であり、[H+]Glassは一定、内側の水素イオン濃度[H+]2も不変定数。従って上式は
■ポータブルpHメーター ハミングプローブに用いるストリップ電極のpH測定の原理
ある化学反応式
aA+bB⇔cC+dDにおいて
この反応の電位はネルンストの式により以下のように与えられる。
ハミングプローブのストリップ電極の表面には水素イオンと酸化還元反応をする水素イオン選択メンブレンがあり、構造は以下のように表されます。
Ref || H+, Film(Oxidation) | Film(Reduction) H+ : 溶液中の水素イオン
ネルンストの式により電極の電位は
ストリップ電極の正確性と不変性により、E0は全電極で同一です。従ってストリップ電極は校正が必要ありません。
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